憧れのフランス旅行で出会った韓国のビジネスマンの思い出

子どもの頃読んだマンガの影響で、
大人になってお金を自分で稼ぐようになったら、
絶対にフランスに行ってみたいと思っていました。

そして、それが初めて叶ったのが大学を卒業した翌年の事でした。
同じようにフランスに行くことを夢見ていた友達と、
夏のボーナスをすべて注ぎ込んでフランス旅行に行くことにしたのです。

子どもの頃は”ベルサイユ宮殿に行きたい”とだけ思っていたのですが、
20代のОLともなるとそれだけでは夢は終わりません。

エッフェル塔にものぼりたいし、美術館も行きたい、
そしてもちろんショッピングも・・・
と旅行が近づくにつれて夢は膨らんでいきました。
特に、旅行を予約したのが秋という事もあり、
丁度美味しい物であふれている時期だったので、
何よりグルメを楽しみにしていました。

せっかくなので、普段はいけないような
豪華なレストランに行ってみようということになり、
日本でも聞いた事のある三ツ星レストランを予約することにしました。

秋になり、いよいよフランスに出発することになりました。
現地では特にトラブルもなく、
行きたい場所もほぼ網羅できて、
楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。

そして最終日の夜、予約をしていた三ツ星レストランに
友達と二人で行くと、ギャルソンの方が快く迎えてくださいました。

しかし店内を見渡すとカップルだらけで・・・
そうか、ここはヨーロッパだったんだ・・・
女性二人だけでこういったレストランを利用するのは、
ありえない事なのかもしれない・・・と少々気まずい思いをしました。

まあ、せっかくだしお料理を楽しもうとメニューを見ていた所、
相席と言っても良いくらいの横並びの席にアジア人の
ビジネスマンらしき二人組の男性が案内されて着席しました。

店内はカップルだらけだったので、
おそらく店側の配慮があってこういった座席になったと思うのですが、
なんとなく会話をしないのも変なような雰囲気でした。

すると、あちら側の男性がメニューを指さして
片言の英語で”何を頼みましたか?”と言うような事を聞いてきました。
同じ日本人かと思ったのですが、
どうも韓国の方だったようで、
出張の記念に三ツ星レストランに来てみたが
メニューがさっぱりわからない・・・というような事を話していました。

共通の言語が英語しかない状態でしたが
(そして、どちらも片言の英語のみでしたが)
なんとか会話がなりたち、
女性だけで(あちらは男性だけで)の気まずい雰囲気が、
一気に和らいできました。

お互いに翌日帰国という事もあり、
残念ながらその後の出会いへ通じる物にはなりませんでしたが、
それでもフランスというと
あの時一緒にお食事をした男性たちの事を思い出します。
少しでも英語がわかれば、国が違っても会話ができるという事がわかり、
とても嬉しかったのです。

当たり前だから新鮮な疑問
笑顔だけで通じた心の交流 英語なんかへっちゃらだ